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「最近、愛犬の口臭が気になる」「歯ぐきが腫れているような気がする」――こうした変化は、老犬に多い歯周病のサインかもしれません。歯周病は3歳以上の犬の多くがかかっているといわれるほど身近な病気ですが、老犬になるとさらにリスクが高まり、放置すると全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。この記事では、老犬が歯周病になりやすい理由と、自宅でできるデンタルケアについて解説します。
老犬はなぜ歯周病になりやすいのか
歯周病は、歯に付着した歯垢の中の細菌が増殖し、歯ぐきや歯を支える組織に炎症を起こす病気です。歯垢はわずか3〜5日ほどで歯石に変化し、歯ブラシでは除去できなくなります。老犬になると、活動量の減少や代謝の変化によって唾液の分泌量が減り、歯垢がより付きやすくなります。また、加齢に伴う免疫力の低下も、歯周病の悪化を招きやすい要因のひとつです。
歯周病が引き起こすリスク
歯周病は口の中だけの問題にとどまりません。症状が進行すると、歯を支える組織が壊され、歯のぐらつきや脱落につながるほか、歯周病菌が血管を通じて全身に回ることで、心臓や肝臓、腎臓などに影響を及ぼす可能性があるといわれています。特に老犬は免疫力が低下していることが多く、歯周病が重度になると、持病の悪化や他の病気を引き起こすリスクも高まります。口の痛みによって食欲が落ち、体重減少や栄養不足につながることもあるため、早期のケアが大切です。
老犬の歯周病、こんな症状に注意
- 口臭が以前より強くなった
- 歯ぐきが赤く腫れている、出血している
- 歯石が目立つようになった
- 歯がぐらついている、抜けてしまった
- 食べこぼしが増えた、固いものを避けるようになった
歯周病は飼い主が気づきにくく、進行してから発覚することも多い病気です。歯磨きの際に口の中全体をチェックする習慣をつけておくと、早期発見につながります。
老犬は歯周病の治療ができない?
「高齢だから治療を断られた」という声もありますが、これは必ずしも「老犬は治療できない」という意味ではありません。歯周病の治療には全身麻酔が必要になることが多く、麻酔に耐えられる体力があるかどうかを事前の検査で確認します。持病や健康状態によっては麻酔のリスクが高いと判断され、治療が見送られることがあるのです。健康状態に問題がなければ、老犬でも治療は可能です。判断に迷う場合は、かかりつけの動物病院でよく相談し、必要であればセカンドオピニオンを検討するのも一つの方法です。
自宅でできるデンタルケア
口周りタッチから始める
歯磨きに抵抗がある老犬でも、段階を踏めば慣れていくことができます。まずは口の周りに触れることから始め、嫌がらなければごほうびを与えて良いイメージをつけていきます。慣れてきたら歯や歯ぐきに指で触れる、歯みがきジェルをなめさせるなど、少しずつステップアップしていきましょう。焦らず、無理をしないことが習慣化のポイントです。
歯みがきシートを活用する
歯ブラシをすぐに受け入れられない場合は、歯みがきシートで口の中をなでるだけでも口臭ケアにつながります。歯ブラシへの抵抗が強い老犬には、まずシートから始めるのがおすすめです。
デンタルフード・デンタルガムを取り入れる
噛むことで歯垢を落とす効果が期待できるデンタルフードやガムは、愛犬が楽しみながら続けられるケア方法です。歯磨きが難しい場合の補助的なケアとして活用しましょう。
口腔ケア用品・サプリメントを活用する
水に混ぜるタイプの口腔ケア用品や、唾液の分泌を促すサプリメントなど、手軽に取り入れられるアイテムも増えています。これらは歯磨きの代わりにはなりませんが、補助的なケアとして役立つ場合があります。
まとめ
老犬は唾液の減少や免疫力の低下によって歯周病になりやすく、放置すると全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。口周りタッチから始める段階的な歯みがき習慣や、歯みがきシート、デンタルフードなど、できることから少しずつ取り入れてみましょう。口臭や歯ぐきの腫れなど気になる症状が見られた場合は、自己判断で諦めず、かかりつけの獣医師に相談し、適切な診断とケアを受けることが大切です。

