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老犬の咳、もしかして心臓病?僧帽弁閉鎖不全症の症状と注意点

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「年をとって息切れしやすくなっただけ」と思っていたら、実は心臓の病気が隠れていることがあります。老犬に多い心臓病の代表が「僧帽弁閉鎖不全症」です。初期はほとんど症状が現れないため見逃されやすい一方で、進行すると命に関わることもある病気です。この記事では、僧帽弁閉鎖不全症の症状や注意したいポイント、日常生活でできることについて解説します。

目次

僧帽弁閉鎖不全症とは

心臓の左心房と左心室の間には「僧帽弁」という弁があり、血液が逆流しないように働いています。加齢などによってこの弁が変形し、うまく閉じなくなることで血液の一部が逆流してしまう状態が「僧帽弁閉鎖不全症」です。血液を全身へ十分に送り出せなくなることで、さまざまな症状が現れます。主な原因は加齢とされ、早ければ5歳ごろから心雑音が聴かれることもありますが、一般的には6〜7歳以上で発症率が高くなるといわれています。

なりやすい犬種・年齢

僧帽弁閉鎖不全症は、中高齢以降の小型犬に多く見られる病気です。特にマルチーズ、ポメラニアン、チワワ、トイプードルなどの小型犬で多く報告されています。なお、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルは遺伝的に発症しやすいことが知られており、若い年齢でも発症することがあります。

初期症状はほとんどない、見逃しやすい理由

この病気の特徴は、初期段階ではほとんど症状が現れないことです。聴診での心雑音や画像診断上の異常はあっても、見た目や日常の様子からは気づきにくいため、健康診断で偶然見つかるケースも少なくありません。進行のスピードには個体差があり、数年経過してもほとんど悪化しない犬もいれば、半年から1年ほどで症状が進む犬もいます。

進行に伴って現れる症状

病気が進行すると、次のような症状が見られるようになります。

  • 乾いた咳、痰が絡んだような咳が出る
  • 運動時に疲れやすくなる、息が荒くなる
  • 散歩の時間が短くなる、運動を嫌がるようになる
  • 食欲が落ちる
  • 失神することがある

さらに重度になると、肺に水がたまる「肺水腫」を起こし、呼吸困難やチアノーゼ(舌や唇が青紫色になる)といった重い症状につながることがあります。肺水腫は命に関わる危険な状態のため、急に呼吸が苦しそうな様子が見られた場合は、すぐに動物病院を受診する必要があります。

自宅でできる早期発見のポイント

初期症状が分かりにくい病気だからこそ、日頃からの観察が早期発見につながります。安静にしているときの呼吸数(1分間に何回呼吸をしているか)を時々チェックしておくと、変化に気づきやすくなります。また、散歩中の様子や疲れやすさにも注目し、以前と比べて「歩くペースが遅くなった」「すぐに座り込む」といった変化がないかを観察しましょう。

治療と日常生活での注意点

僧帽弁閉鎖不全症は予防が難しい病気とされていますが、早期に発見し、投薬などの治療を始めることで、病気の進行や症状の悪化を遅らせられる可能性があります。日常生活では、肥満や塩分の高い食事が心臓に負担をかけるため、体重管理と食事内容への配慮が大切です。シニア期に入ったら、聴診を含む定期的な健康診断を受け、心臓の状態をチェックしてもらうことをおすすめします。

まとめ

僧帽弁閉鎖不全症は、老犬の心臓病の中でも特に多く見られる病気で、初期はほとんど症状がないまま進行することが特徴です。咳や疲れやすさ、散歩を嫌がるといった変化が見られたら、年齢のせいと決めつけずに、早めにかかりつけの獣医師に相談しましょう。定期的な健康診断と日々の観察が、早期発見と愛犬のQOLを守る大きな鍵になります。

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