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若いころは何時間でも平気だった留守番も、愛犬が老犬になると「ケガをしていないか」「不安にさせていないか」と心配になる場面が増えてきます。視力や聴力、足腰の衰えによって、老犬は若い犬とは違ったリスクを抱えやすくなるためです。この記事では、老犬の留守番中に起こりやすいトラブルと、安心して留守番させるための環境づくりについて解説します。
老犬の留守番、若い頃と何が違うのか
老犬になると、視力や聴力の低下、足腰の筋力低下、認知機能の衰えなど、さまざまな身体の変化が起こります。以前は問題なくできていた留守番でも、こうした変化によって、ケガや脱水、トイレの失敗といったトラブルが起こりやすくなります。また、加齢に伴って不安を感じやすくなり、分離不安(飼い主と離れることへの強いストレス)を新たに発症するケースも見られます。
留守番中に起こりやすいトラブル
家具へのぶつかり・隙間へのはまり込み
視力の低下や認知機能の低下により、家具や物にぶつかって転倒したり、家具の隙間に入り込んで自力で出られなくなったりすることがあります。狭い隙間にはまったまま長時間過ごすことは、体への負担だけでなく、水分補給やトイレができない原因にもなります。
水分補給ができない
寝たきりに近い状態の老犬は、自力で水飲み場まで移動するのが難しく、留守番中に脱水状態に陥るリスクがあります。
トイレの失敗
足腰の衰えやトイレまでの移動が難しくなることで、留守番中の粗相が増えることがあります。これは老化による自然な変化であり、叱るべきことではありません。
分離不安
以前は問題なく留守番できていたのに、物を壊す、吠え続ける、トイレの失敗が増えるといった様子が見られる場合、分離不安のサインかもしれません。下痢や嘔吐、自分の手足を噛むといった行動が見られる場合は、動物病院への相談も検討しましょう。
安全に留守番させるための環境づくり
行動範囲を制限する
サークルやケージを使って行動範囲を制限することで、ケガのリスクを減らせます。寝たきりに近い場合は、無理に動かす必要のない、安心できるスペースを用意してあげましょう。
危険物・段差・隙間をなくす
家具の隙間や鋭い角、転倒の原因になりそうな物は、あらかじめ片付けておきましょう。家具の隙間にはクッション材を詰めるなどして、はまり込みを防ぐ工夫も有効です。
室温・湿度を整える
室温は21〜25℃前後、湿度は50%前後を目安に、エアコンや扇風機で調整しておきましょう。老犬は体温調節機能が低下しているため、季節を問わず室温管理には気を配る必要があります。
水を複数箇所に設置する
自力での移動が難しい場合は、寝床の近くなど複数箇所に水を用意し、自動給水器を活用するのもおすすめです。
トイレシートを多めに敷く
トイレの失敗が増えている場合は、トイレシートの範囲を広げたり、寝床の近くにも設置したりすることで、粗相によるストレスを減らせます。
留守番させられる時間の目安
老犬が安全に留守番できる時間は、健康状態によって大きく異なります。介護を必要としない元気な老犬であれば数時間程度は留守番できることが多いですが、寝たきりに近い場合や持病がある場合は、2〜4時間程度を目安に、できるだけ短くすることが望ましいとされています。愛犬の体調や様子を見ながら、無理のない範囲で判断しましょう。
不安を和らげる工夫
テレビやラジオをつけたままにしておくと、物音への不安が和らぐことがあります。また、ペットカメラを設置しておけば、外出先からも様子を確認でき、声をかけられる機能があるものなら、愛犬の不安を和らげる助けにもなります。知育玩具やおやつを入れたおもちゃを用意し、出かける前に与えておくのも気をそらす工夫のひとつです。
長時間家を空ける必要がある場合
仕事などでどうしても長時間家を空けなければならない場合は、ペットシッターや老犬ホームのデイケアサービスを利用するという選択肢もあります。費用はかかりますが、愛犬の安全と安心を優先したいときには検討する価値があります。
まとめ
老犬の留守番では、ケガや脱水、トイレの失敗、分離不安など、若い頃にはなかったリスクに配慮する必要があります。行動範囲の制限や室温管理、水分補給の工夫など、できる対策から始めてみましょう。留守番中の様子に大きな変化が見られたり、分離不安が疑われる場合は、自己判断で抱え込まず、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。

