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「最近うちの子が同じ姿勢で寝てばかりで、皮膚が赤くなってきた気がする」
老犬が寝たきり状態になると、最も注意しなければいけない問題のひとつが床ずれ(褥瘡)です。放置すると細菌感染を起こし、命に関わる危険性もあります。しかし、飼い主さんの適切なケアで予防・早期対処が十分に可能です。この記事では、床ずれの原因・症状・予防法・発生した場合の対処法を詳しく解説します。
床ずれ(褥瘡)とは
床ずれとは、長時間同じ姿勢で寝ていることで体重がかかる部分の皮膚が圧迫され、血行が悪くなり皮膚の組織が壊死してしまう状態です。特に骨が出っ張っている部位(頬・肩・腰・前足首・後ろ足首など)に起こりやすいです。
老犬は皮膚が薄く・栄養状態が低下していることが多いため、若い犬より非常に短時間で床ずれが発生することがあります。特に中型〜大型犬は体重が重いため、わずか数日で重症化するケースもあります。
床ずれの進行段階
初期(ステージ1)
皮膚が赤くなる、皮膚が薄くなる、触ると痛がるなどの症状が現れます。この段階で気づいて対処することが最も重要です。
中期(ステージ2)
水ぶくれができ、破れてジュクジュクした傷になります。痛みが強くなり、愛犬が患部を気にしてなめることがあります。
重症(ステージ3〜4)
傷が深くなり、皮膚の下の組織・筋肉・骨にまで達することがあります。細菌感染を起こすと敗血症になる危険性があり、命に関わります。この段階になる前に動物病院を受診することが絶対に必要です。
床ずれの予防法
① 2〜3時間ごとに体位変換する
最も基本的かつ効果的な予防法です。同じ部位への圧迫が続かないよう、定期的に体の向きを変えてあげましょう。右向き→仰向け→左向きをローテーションするのが基本です。夜間も可能な範囲で行ってください。
② 体圧分散マットを使う
低反発・高反発の2層構造になった体圧分散マットは、体重を広い面積で受け止め、特定部位への圧力を軽減します。老犬が寝たきりになったら最初に揃えるべきグッズです。
③ 皮膚を清潔・乾燥した状態に保つ
排泄物が皮膚についたまま放置すると、皮膚炎から床ずれへと進行するリスクが高まります。おむつを使用している場合はこまめに交換し、お尻まわりをウェットシートで清潔に保ちましょう。
④ 栄養管理をしっかり行う
栄養状態が悪くなると皮膚の抵抗力が下がり、床ずれが発生しやすくなります。老犬に適した食事で体重・筋肉量を維持することが床ずれ予防にもつながります。
⑤ 毎日全身を観察する
シャンプーや体を拭くとき、マッサージのときなどに全身の皮膚を確認する習慣をつけましょう。特に骨が出っ張っている部位を重点的にチェックしてください。
床ずれが発生したときの対処法
初期なら自宅ケアも可能
皮膚が赤くなっている程度の初期であれば、患部への圧迫を避け・清潔を保つことで回復するケースがあります。ただし、自己判断での薬の塗布は感染を悪化させる可能性があります。必ず獣医師に相談してから行ってください。
中期以降は動物病院へ
水ぶくれ・ジュクジュクした傷・臭い・膿が出ている場合は、自宅ケアで対処できる段階を超えています。すぐに動物病院を受診してください。治療には洗浄・抗生物質・外科的処置などが行われます。
患部をなめさせない
床ずれができると愛犬が患部をなめようとします。なめることで傷が悪化・感染するため、エリザベスカラーや保護服で患部を守ってください。
まとめ
床ずれは一度発生すると再発しやすく、重症化すると命に関わります。しかし、毎日の観察・体位変換・体圧分散マットの活用で十分に予防できます。
愛犬が寝たきりになったら、床ずれ予防を介護の最優先事項のひとつとして取り組んでください。少しでも気になる皮膚の変化があれば、早めにかかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。